睡眠の質を高めるために、枕のサイズにもこだわりましょう。
ここでは枕のサイズが健康に与える影響や、自分に合ったサイズの選び方について解説します。
枕のサイズを大中小3種類に分けて、それぞれの特徴をご紹介します。
枕のサイズ選びが重要な理由
枕選びといえば、かたさや高さが重視されがちです。
しかし意外にも、枕のサイズというのも重要な選択基準となっています。
枕のサイズ選びが重要な理由は、睡眠中の寝返りに影響を与えるためです。
寝返りと言うと、寝相が悪い人がやりがちなことと思われますが、実はそうではありません。
質の良い睡眠を維持するためには欠かせないことなのです。
私たちは一晩の睡眠で平均20~30回の寝返りをうっています。
そして、たくさん寝返りをうつことで血行不良を予防したり、一部の骨や筋肉にばかり負担がかからないようにしています。
現に寝返りが少ない人は腰痛を起こしやすいですし、目覚めも良くありません。
枕のサイズが合っていないと、この寝返りが十分に行えないほか、枕から首が落ちることで肩こりや頭痛を引き起こすおそれがあります。
枕のサイズは大中小3パターンに分けられる
メーカーはさまざまなサイズの枕を製造していますが、おおむね大中小3パターンに分類することができます。
それぞれのサイズの特徴をご紹介しましょう。
小サイズの枕の特徴
小サイズの枕で多いのが、縦幅30cm台×横幅50cm台というものです。
たとえば、35×50や30×55といったものが、ホームセンターなどでよく売られています。
このほか、い草を使った直方体の小さな枕もよく売られています。
こうしたタイプは、縦幅が20cm前後とさらに小さくなります。
代表的なサイズは、33×15や37×25などです。
中サイズの枕の特徴
枕の標準サイズにあたるのが、こちらの中サイズです。
市販されている中サイズで最も多いのが、43×63となります。
大小サイズと比べるとバリエーションが少なめで、基準である「43×63」と数cmしか変わらない40×60、40×62といったサイズがほとんどです。
一方でユーザーが最も多いことから、かたさや素材のバリエーションは豊富となっています。
こちらもホームセンターなどで購入することが可能です。
大サイズの枕の特徴
ホテルでよく見かけるのが、大サイズの枕です。
50cm台×70cmのサイズが中心となっているほか、60×63といった60cm台で正方形に近いサイズも売られています。
最近では、寝返り対策のほか子どもやパートナーとひとつの枕を共有するための大サイズ枕も人気です。
そのため、中には80×80といった中サイズの2倍近い横幅がある枕もあります。
大サイズ枕はホームセンターでも購入できますが、ほかのサイズと比べると種類が少ないです。
そのため、より多くの種類から選びたい人は寝具専門店で買う方が良いでしょう。
小サイズの枕がおすすめの人
小サイズの枕がおすすめなのは、以下のような人です。
- 子ども
- 小柄な女性
- 昼寝や仮眠用の枕を探している人
基本的に小サイズは、子どものための枕です。
仰向けや横向けに寝る子どもには、好みに応じたかたさの枕を用意してあげましょう。
一方で、うつ伏せでないと眠れない子どもには柔らかい枕がおすすめです。
小柄な女性も小サイズ枕を使用できますが、購入前には枕の横幅から肩がはみ出していないか注意しましょう。
昼寝や仮眠など、寝室以外の場所で少し睡眠をとるための枕が欲しいという人にも、小サイズはおすすめです。
携帯に便利な枕には、やわらかいビーズ素材ものや独特のかたさが人気のい草枕などがあります。
中サイズの枕がおすすめの人
中サイズの枕がおすすめなのは、以下のような人です。
- 大柄のお子さん
- 中柄の成人女性や成人男性
- 寝相がそれほど悪くない人
- クッションとしても活用したい人
中サイズ枕の基準である「43×63」は、男性女性問わず多くの人に対応できるよう設計されています。
それでも小サイズと同様に、購入前には枕の横幅に肩がおさまるか確認するのが理想的です。
また、寝相が悪い人は枕の横幅に肩がおさまっても睡眠中に頭が落ちることがあります。
そのため、より大きいサイズを選ぶ方が良いでしょう。
読書やDVD観賞など、ベッドの上でリラックスする時間を過ごす人は、中サイズ枕をクッションとして活用することもできます。
大サイズの枕がおすすめの人
大サイズの枕がおすすめなのは、以下のような人です。
- 大柄の成人女性や成人男性
- 寝相が悪い人
- 大きなベッドで寝ている人
- 抱き枕としても活用したい人
- ほかの人と枕を共有したい人
寝返りを何度も打つうちに寝相が乱れてしまうという人は、大サイズの枕を選ぶと睡眠の質が向上します。
大きいベッドを使うと睡眠中に体が動きやすい分、寝相が乱れやすくなるので、対応できる大サイズの枕がおすすめです。
腰痛や下半身のむくみに悩む人は、大サイズの枕を抱き枕に使うと症状の緩和に役立ちます。
パートナーとひとつの枕で寝たい人は、ベッドの幅にフィットするような横幅の長い枕を選びましょう。
ただし大サイズ枕はかたいものが少ないため、人によっては好みの枕を見つけるのが難しいかもしれません。
まとめ
体の大きさだけでなく、寝相によっても自分に合った枕のサイズは異なります。
睡眠の質が悪い人は、枕のかたさや高さだけでなく、サイズにも注目してみましょう。
ちなみに私は、何度も寝返りをうつタイプなのですが、大サイズ枕に変えたところ目覚めが良くなり、首の寝違いがほとんど起こらなくなりました。
サイズが大きい分やや高額になりましたが、それでも選んでよかったと思います。
ぜひ、あなたも枕のサイズにこだわって快適な睡眠をとってくださいね。
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