みなさんは眠る時に、どんな「敷布団」と「掛布団」を使っていますか?
人によって心地よいと感じるものはそれぞれなので、きっと色々な答えが返ってくることでしょう。
そんな「敷布団」と「掛布団」によっても、安眠効果は大きく変わってきます。
今回は、心地よい眠りのための寝具選びについてお伝えしていきますね。
「寝床内気象」を知っておこう
眠る時に敷布団と掛布団を使う理由を知っていますか?
寝ている間、人間の体温は下がるのですが、寝具で体を包んで、体温が下がりすぎることを防ぐために使うんです。
うたた寝しちゃった時に、風邪をひきやすいのは寝具を使わないからなんですね。
人間を保温状態にしてくれるのが寝具というわけ。
そして、人間が寝ている間に、大人なら一晩にコップ1杯の汗をかくといわれていて、それを吸収する布団には、湿気を吸う力や、逆に湿気を放出する力も求められます。
これを踏まえて…
日本睡眠科学研究所の発表している【良質な睡眠を実現するための快適な「寝床内気象」「スリープ・コンフォートゾーン(安眠領域)」の条件】に当てはまるような寝具を選ぶと良いのです!
具体的には…
体温より少し低めの33度前後。これは布団に入った時にちょっとひやっと感じる温度です。
その後、体から出る熱気で温度は上昇。布団から拡散していく熱で温度は下降。
この2つがバランスをとり、一定の温度でキープされるのですが、この時の温度が33度のプラスマイナス1度の範囲が、快適に眠れる寝床内温度です。
湿度は50%前後がベスト。
じめじめもしていない、乾いてもいない状態。
人が放出する熱で寝床内の気温が上昇すると、寝具内の水分が蒸発して湿度は低下。
温度が一定のところでキープされると湿度もキープされるのですが、この時の湿度が50%のプラスマイナス5%が、快適に熟睡できる湿度です。
敷布団はこう選ぼう!
ふ~んわりしていて、体が沈み込む柔らかいマットレスや敷布団。
ふわふわした感じが寝心地良さそう!と思いがちですが…
実は逆です!
柔らかすぎると、お尻や肩などの重い部分が大きく沈み込み体がVの字になっちゃうんです。
体の圧力が分散されず、一か所に負荷がかかってしまいます。
しかも、その姿勢は不自然なので、筋肉の緊張が続いて疲れがとれません。
しかもしかも!寝返りも打ちにくいし、寝苦しいことこの上ない!布団に接している部分は血流も悪くなるので、朝、腰が痛くなることも…。
じゃあ固ければいいの?というと、それも考えものです。
畳の上に直で寝てしまった時などは、体の節々が痛んだりしますよね。
当たり前のようですが、マットレスや布団は『程よい弾力性』が必要なんです。
選ぶときは実際に試してみるのが一番!
体をしっかりと受け止めてくれつつ、反発感を感じないくらいの柔らかさを選びましょう。
もし、実際に寝て試せないのであれば、手の平で押して「やや固いかな~。」と思うぐらいのものを選んでくださいね。
掛布団は重さを重視してほしいところ。
心地よいと感じるのは1.2~1.4kgくらいのもの。
この重さなら合わせる掛け具次第で、春・夏・秋の3シーズン使えますよ。
布団を干す習慣をつけよう
「羽毛布団なら頻繁に干さなくても大丈夫」と思っている人いませんか?
少なくとも一週間に一回は布団を干す習慣をつけてほしいんです。
なにも一日中干している必要はありません。
昼間、日光に1、2時間当てれば十分!
夕方になると湿気がこもってしまうので、遅くても午後3時までには取り込むようにしましょう。
また、布団を洗うことは難しいので、清潔さをキープするなら布団カバーを使って、このカバーを一週間に一度の割合で洗うようにしたいところ。
シーツも寝心地には重要で…
ピンとノリのきいたシーツ・感触の柔らかいガーゼやワッフル織りのシーツ・タオルシーツなど、好みのものを、できるだけマメに洗濯できると良いですね。
洗濯したての爽やかな感触が、気持ちよく眠るには欠かせません。
季節によって布団を組み合わせよう
日本には四季がありますよね。
温度と湿度の変化が大きく、季節ごとにハッキリと気候が区切られます。
室温に合わせて、布団を組み合わせることで、先にお伝えした「寝床内気象」を快適なものにできます。
- 室温5度
寒さの厳しい冬には厚手の毛布、羽毛の肌掛け布団、厚手の羽毛布団。シーツもボアなど保温性の高い物にしましょう。 - 室温10度前後
冬は厚手の毛布、厚手の羽毛布団。 - 室温20度前後
春や秋は薄手の羽毛布団。 - 室温25度前後
初夏~夏にかけては、羽毛の肌掛け布団か厚手のタオルケット。シーツも汗を吸いやすい夏物シートを使いましょう。
まとめ
寝具選びには、自分の感覚だけでなく、温度や湿度、季節といったものも考慮することで、より深く安眠することができます。
また、最近は高反発マットレスも人気です。