読んでほしい人:ダイエットしているけどうまくいかない人。
記事を読んでわかること:睡眠不足だと太る理由。その対策方法。
今回の記事は、睡眠不足と体重の意外な関係について書いていきます。
お腹がすいて寝られない、起きているとますます食欲が増して、眠れないという人。
ダイエットしているんだけど、なんか上手くいかない人。
もしかしたら、それはあなたの睡眠が原因かもしれませんよ?
睡眠不足の人は肥満の傾向が強い
「起きているほうが、眠っているときよりもカロリーをたくさん消費するから、睡眠時間が少ない方がダイエットに効果的かも!」と考えている人はいらっしゃいませんか?
確かに、起きている状態は睡眠中よりも代謝率が10%以上も高いので、消費カロリーは多くなります。
さらに運動でもすれば、もっと消費カロリーは多くなるでしょう。
しかし、それが即ダイエットに結びつくわけではありません。
アメリカで行われた調査では、平均睡眠時間が7.7時間の人が最も肥満度が低く、それよりも睡眠時間が短かったり、逆に長かったりするにしたがって肥満度が高くなる傾向にあるという結果が出ているのです。
睡眠不足だと食欲が増す!?
また他の調査では、睡眠時間が短い人ほど食欲が高まる、ということも分かっています。
アメリカのシカゴ大学で行われた実験によると、2日の間に連続して10時間眠った場合と、2日間それぞれ4時間ずつ眠った場合とを比べると、4時間ずつしか眠らなかった方が食欲を増進させる「グレリン」というホルモンが多く分泌されることが分かりました。
つまり、睡眠不足になると食欲が増進されるということなのです。
他にも、睡眠不足になるとグルコース代謝が変化して、インスリン抵抗性が上昇することも医学的に証明されています。
これらの結果、睡眠不足が肥満やメタボリックシンドロームのリスクを高めることが明らかになってきました。
つまり、効果的にダイエットをするならば、質の良い睡眠をじゅうぶん確保することがとても大切なのです。
睡眠不足にならないためには?
現代人はとかくその生活のリズムが不規則になりがちです。
不規則な生活によって最も悪影響が出るのは、やはり睡眠。
睡眠時間が不規則になるだけでなく、その質も悪くなります。
睡眠不足にならないためには、平日だけでなく休日も含めて毎日決まった時間に就寝・起床することなどはもちろん、きちんとした食事、適度な運動なども、睡眠不足の防止に役立ちます。
とりわけ、重要なことは、
- 決まった時間に起床し、朝日を浴びること
- 朝食を摂ること
この2点は非常に重要です。
睡眠中は食事を摂らないですから、前日の夕食から起床までは事実上「絶食」の状態なわけです。
この状態で朝食を食べないと、絶食時間がさらに長くなり、体力も認知能力も低下します。
朝食の効果を調べた研究からは、朝食を摂ると、食べた直後から身体と脳の覚醒レベルが急上昇するということが明らかになっています。
特に、高食物繊維食品にその傾向が強く表れ、昼食時までその覚醒レベルが維持されるという結果が出ています。
食物繊維食品に関しては、こちらを見てほしい。→ 食物繊維総量の多い食品と、食品の食物繊維総量の含有量一覧表
最近では朝食を食べない人も多いようですが、朝は食欲がないという人でも、少量でも良いので毎日決まった時刻に何か口にする習慣をつけると、その1時間程度前から消化器系の活動が高まり、自然と食欲がわく体質に変化していきます。
「夜型生活」は避けよう
しかし現代は、飲食店だけでなく、スーパーや娯楽施設など様々な商業施設も深夜営業や24時間営業をする時代。
自然と生活が不規則になったり夜型生活になったりしやすい社会環境です。
油断しているとついつい「夜型生活」が身についてしまう危険性があります。
「夜型生活」になるとまず、夕食をとる時間が遅くなります。
夕食の時間が遅くなると就寝時間が遅くなることは避けられません。
するとますます睡眠時間が不足します。
また夜間はエネルギー消費が少なくなるため、1日の総摂取カロリーが同じでも、朝食を食べずに夕食を多めに摂った場合の方が肥満につながりやすいということも分かっています。
「夜型生活」はできるだけ避け、夕食には消化が良いものを選び、少なくとも就寝の2時間前には食事を終えておくようにしましょう。
また、炭水化物を多く含む食品は眠気を誘う効果があり、特に食後2~4時間後にその傾向が強まるという報告がなされています。
したがって、夕食時は脂肪を多く含む食品は少なめにし、炭水化物をしっかり摂るようにした方が良いでしょう。
まとめ
このように、健康的で効果的なダイエットのためには、質の良いじゅうぶんな睡眠、そして規則正しい生活と食事が不可欠だということが分かります。
睡眠、生活リズム、食事 - これらは互いに密接に関係し合った、健康的な人間の暮らしを支える大切な要素なのです。
無理なく長く続けられるダイエットを考える時には、ぜひ「よい眠りとは何か」にも意識を向けてみましょう。
また、逆に睡眠で痩せることについて書いた記事がありますので、よろしければ見てみてください↓