たかが昼寝、されど昼寝。
眠いから昼寝する人、仕事や家事の効率化のために昼寝する人。
いろいろな方がいると思います。
そんな昼寝ですが、実は認知症やアルツハイマーを予防することで知られています。
そんな昼寝と認知症・アルツハイマーの関係について書いていきます!
昼寝は健康に良いの?悪いの?
ギリシャで23,681人を対象として行われた調査では、30分以上の昼寝を習慣的にとっている人は、昼寝をしない人と比べ、心筋梗塞による死亡率が低い。という結果が出ています!
そんな結果も出ている一方で、睡眠中には血圧が低下しているのに、起床後に血圧が急激に増加してしまうので、高齢者には悪影響だとの意見もあります。
また、昼寝をとると夜に眠れなくなってしまうので、不眠症患者には昼寝は禁止されたり、昼寝後にかえって眠気や疲労が高まってしまうこともあるんです。
このような形で、ぱっと見る限りですと、昼寝は年齢やその人の状況によって、良い、悪いが分かれてくることが言えます。
昼寝の時間による影響
昼寝をすると逆に調子が悪くなる…という人も中にはいます。
ひとつ原因としてあげられるのは、昼寝の時間が長いこと。
30分以内の短い昼寝なら、眠気もおさまって作業効率も向上するなどの効果もありますが、30分以上になると睡眠が深くなりすぎて逆効果になってしまうんです。
夜の睡眠が深まることは大切ですが、昼寝は深く眠らないようにすることが必要です。
短い昼寝は夜間の睡眠に悪影響を及ぼすこともないし、30分以内の昼寝をとることで午後はバリバリ活動的になれます。
昼寝はアルツハイマー病の発症リスクを下げる!
1時間以内の昼寝を習慣的にとっている高齢者は、昼寝をしない高齢者に比べてアルツハイマー病になるリスクがなんと1/2に!
さらに、30分以内の昼寝を習慣的にとっている人では1/5にまで下がります!
もちろん、生活のリズムを整えることも必要です。
高齢になると退職することで家にいる時間が多くなりがちです。
さらに、アルツハイマー病患者では、認知機能の低下や見当識障害のほか、日没に興奮してしまう日没症候群や、夜間せん妄、徘徊などさまざまな異常行動が現れることも。
このために行動を制限されたり、施設に入所したりすると、ますます屋外に出ることがほとんどなくなります。
そうなると太陽光を浴びる機会も少なくなってしまいます。
症状が進行するにつれて、睡眠と覚醒リズムがとても不規則になってしまい、睡眠と覚醒を小刻みに繰り返すようになって、更なる異常行動が現れるという悪循環に陥ってしまうことも。
アルツハイマー病患者には高照度光療法がいい
軽度のアルツハイマー病患者に対して、日中2,000ルクス以上の高照度光を照射すると、睡眠と覚醒のリズムがよくなることが報告されています。
2000ルクスってどのぐらいかというと、野球場のナイター照明ぐらいの光量になります。
ちょっと自宅では厳しいので、高照度光療法を受けるには専門の医療機関に行く必要があります。
少し話が外れましたが、光を浴びている間は覚醒レベルが上昇するため、日中の居眠りや小刻みな睡眠が抑えられるんです。
夜中に目覚めてしまう事も改善されるので、体内時計が正常に戻ってきます。
夜間も眠れるようになるので、夜中の徘徊や異常行動も減少し、介護者の負担も大幅に軽減されます!
認知症予防にも短時間の昼寝を!
80歳以上の後期高齢者になると、体内時計の機能を持っている場所の細胞(視交叉上核)が減少しちゃいます。
でも、高齢者になっても積極的に外に出て日の光を浴び、社会的な活動を行うことによって体内時計が安定し、睡眠と覚醒のメリハリがつきます。
これにプラスで30分以内の昼寝をとることで、午後をよりスッキリと過ごすことができ、認知症の予防にもつながり、夜間睡眠も良好に保つことができるのです!
まとめ
朝起きて光を浴び、ご飯を食べて、社会的な活動で外部からの刺激を受けながら生活をするという当たり前の生活。
この当たり前の生活に30分以内の昼寝を加えるだけで、認知症予防にもつながっていきます。
アルツハイマー病になってしまっても、生活リズムを整えることで、進行を抑えることはできるので、是非実践してみてください。
昼寝をとることでメリハリがついて、仕事や家事の効率が上がれば日々の生活もイキイキしてきますよ!
こちらの記事でも昼寝について書いていますので、よろしければご覧ください↓