不眠症を治すうえで大切なことは、不眠症の原因は何かを探ることです。
その原因がわかれば、不眠症を治す大きな一歩を踏み出すことができます。
この記事では、不眠症の症状や種類を明記し、あなたの不眠症の原因を的確に探れるように書きました。
不眠症の原因は大きく分けると8つあります
眠れない原因を探るといっても、いきなり自問自答してもなかなか思い浮かばないものです。
実は、不眠症の原因は大きく分けると下記の8つが考えられます。
- 睡眠衛生上の問題
- 心理的要因
- 体の病気
- 睡眠中の異常現象
- 精神疾患
- 体内時計の乱れ
- 睡眠環境の悪さ
- 薬物の影響
それでは、それぞれについて詳しく解説していきましょう。
しっかりとした睡眠の知識を身につけよう!
睡眠衛生上の問題とはどういうことかというと、例えば、寝る時間がバラバラだったり、夜にコーヒーを飲んだり、
ベッドでスマホをずっと見ていたりと、睡眠にとって良くない行動、習慣をしてしまうことです。
じつはこれらが原因になって不眠症になるケースは多いです。
自分で自分を追い込んでしまう心理的要因
眠ろう!眠ろう!として、逆に自分にプレッシャーを与えてしまい、
睡眠が妨げられてしまうというケースです。
睡眠に対する「こだわり」が強い人に良く見られます。
例えば、
- 7時間半以上眠らないといけない
- ベッドにはいったら30分以内に眠らないといけない
- 明日は長距離運転だから、しっかり眠らないといけない
という感じで、自分を追い込んでしまう人に多いです。
痛い!かゆい!などの体の不調・病気
肩こりや首の痛み、腰痛、冷え性、更年期障害、疲れすぎなど、体の不調が影響して、不眠になってしまう場合があります。
体が痛かったりするので、なかなか寝付けず、また起きた時にも体に痛みを感じる傾向があります。
また、病気によって不眠になる場合もあります。
例えば、頭痛、虫歯、胃の痛みなどの「痛み」やアトピー性皮膚炎、虫刺されなどの「かゆみ」などです。
睡眠中の異常現象!
睡眠中に無意識に体が動いてしまったり、足がむずむずしたりして不眠になってしまうケースです。
代表的なものにこのようなものがあります。
- むずむず脚症候群 … 脚がむずむずして動かさずにいられなくなる
- 周期性四肢運動 … 足がビクン!と蹴り上がったりする
- 睡眠時無呼吸症候群 … 睡眠中に10秒以上呼吸が停止してしまう
精神疾患やストレスが眠れなくする
実は不眠症の原因の中で一番多いのがこの「ストレス」になります。
職場や学校、家庭内でのストレスなどなど、現代社会では至る所でストレスが溜まります。
これらは自分自身であまり気付かないことも多いです。
ですので、体調不良と思ったら実は気づかない間にストレスが溜まっていて、精神からくる不調だったという事もよくある話です。
ストレスが原因ですと、眠りが浅かったり、夜中に目が覚めてしまったりする傾向があります。
このストレスがどんどん溜まってしまい、うつ病になってしまうと、もっと厄介です。
長期間(1ヶ月以上)、眠れない症状が続く場合は専門医に相談しましょう。
体内時計の乱れ
朝になると目覚めて、夜になると眠たくなる。
人間には体内時計というものがあります。
その体内時計が、乱れてしまいズレてしまうと不眠になってしまいます。
この障害は専門用語で「概日リズム睡眠障害」といいます。
代表的なタイプは下記の4つあります。
- 時差症候群(ジェットラグ症候群)
いわゆる時差ボケです。 - 交代勤務による睡眠障害
夜勤などで、時差症候群と同じような状態になる。 - 睡眠相後退症候群
夜更かし、朝寝坊が習慣化してしまう状態 - 非24時間睡眠覚醒症候群
何らかの理由で睡眠時間が徐々に遅れていく状態になる
睡眠環境の悪さ
眠るための寝室の環境が実は不眠の原因の場合があります。
騒音や光、枕やマットレスが体に合わない。
室温、湿度、音、明るさ、色彩などなど、様々な要素が実は影響を与えています。
寝室に入ってもなぜかリラックスできない場合は、なぜリラックスできないのかを寝室を見まわしチェックしてみましょう。
他の病気を治すための薬物が影響している場合がある
病気が不眠をもたらす原因としては、2つに分けることができます。
- 心の病気
- 体の病気
心の病気の多くは不眠症を伴います。
代表的なものは「うつ病」や「統合失調症」。
眠れなかったり、眠りが浅かったり、夜中目覚めてしまったりといった症状の傾向が多いです。
体の病気では、喘息、慢性閉塞性肺疾患、痛みやかゆみを伴うアトピーやリウマチなども不眠の原因になります。
また、認知症やパーキンソン病、脳梗塞も不眠と深い関わりがあります。
これらの病気の治療として使用する薬物が、不眠に影響を及ぼす薬もあります。
- 抗パーキンソン病薬
- 降圧薬
- 高脂血症薬
- 抗ヒスタミン薬
- ステロイド製剤
- 気管支拡張薬
- 抗てんかん薬
不眠症の原因がもたらす4つの症状
不眠症の原因がもたらす症状は大きく分けると4つに分けることができます。
あなたの「眠れない」症状はどれに当てはまりますか?
なかなか眠りにつけない【入眠障害】
これは夜眠ろうとしてもなかなか眠れない場合のことです。
睡眠障害というとこのパターンを思い浮かべる人が多いでしょうか?
部活動などで疲れはてた中高生が、布団に入ったとたん寝てしまうことを「バタン・キュー」と表すことがありますが、これと全く反対の状態のことです。
寝付くまでの時間には個人差がありますが、だいたい横になって30分から1時間たっても眠れない場合を指します。
途中で目が覚めて眠れない【中途覚醒】
夜中に何度も目が覚めてしまう。そして、その後もう眠れなくなってしまう。
このような状態のことをいいます。
これは眠りが浅いために起きてしまいます。
このパターンは高齢者の方に多いようです。
眠っているはずなのにスッキリしない【熟眠障害】
これは朝起きたときに頭がボーッとする状態のことです。
すんなりと眠りにつき、夜中も目が覚めず、ちゃんと寝ているはずなのに何故かスッキリしないということです。
起きる時間より前に目が覚めてしまう【早朝覚醒】
朝起きなければいけない時間より早く目が覚めてしまって、もう眠れない状態のことです。
2時間以上早く起きてしまう場合を指します。
不眠症は細分化すると9つもある!
不眠症といっても、実は色々あります。
不眠症をもっと細かく細分化してみましょう。
適応障害性不眠症(急性不眠症)
突発的なストレスなどにより眠れなくなること。
ストレスがなくなれば解消する、短期間の不眠症
精神生理性不眠症
慢性の不眠症。
眠ろうと思って、逆に眠れなくなってしまうタイプ。
逆説性不眠症
他人から見れば十分眠れているのに、「眠れない」と不眠感を訴える症状。
特発性不眠症
乳幼児あるいは小児期の初めに発症し、一生にわたり不眠を訴えることがある。
精神疾患による不眠症
精神疾患によって引き起こされる不眠症
不適切な睡眠衛生
睡眠を妨げる習慣や嗜好品の摂取、睡眠について不適切な行動によって生じる不眠症。
小児期の行動性不眠症
眠るために不適切な習慣やしつけ不足により引き起こされる不眠症。
薬物または物質による不眠症
薬やカフェイン、アルコールまたは食物によって引き起こされる不眠症。
身体疾患による不眠症
痛みやかゆみ、病気などによって引き起こされる不眠症。
この様な形で、不眠症を分類することができます。
このようにして分けると、より自分の不眠症のタイプを探りやすくなります。
まとめ
これらが不眠症の主な原因になります。
不眠症の原因はそれぞれが複雑に絡み合って不眠をもたらしている場合が多いです。
ですので、一つ一つ自分で思い当たる原因を探り、自分の不眠症の原因を探ってみましょう。
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