授業中や講演を聞いている時に、先生や講師の方の声が子守唄になって眠くなったことはありませんか?
眠るつもりはなかったのに、途中からまぶたが上から閉じていって、いつの間にかカクカク・・・。スヤスヤ・・・。
ある!ある~!と答えたそこのあなた!
前の日に睡眠をとる時間がなくて寝不足だったの?
先生や講師の話す内容がつまらないから?
それとも、授業や講演に対する気合が足りないから?
前日眠れなかったから、寝不足で朝から眠気が来るのは、仕方がないですよね。
でも、しっかり睡眠をとったはずなのに?
授業の前は、眠気がなかったのに、授業や講演を聞いていると眠たくなるのはなぜ?
この記事では、授業や講演の最中に眠ってしまう理由について書いていきます。
睡眠を十分に取ったのになぜ授業中に眠くなるのか?
前の日に睡眠不足だったから、次の日に朝から眠たくなるというのは、分かります。
では逆に、前の日にしっかりと睡眠をとった場合は、授業中眠くならないのでしょうか?
ある調査で、小学生と中学生以上の人に前の日の夜は22時に就寝してもらい、眠れるだけ眠ってもらい、次の日の午後に眠気が起きるのかについて調べたものがあります。
調査結果によると、小学生では、次の日の午後には眠気は起きませんでした。
でも中学生以降の年齢では、前日にゆっくりと睡眠をとったにも関わらず午後に眠気が起きていました。
このことから、睡眠不足ではなくても、次の日に眠気が起きてしまうってことが分かりました。
でも、睡眠不足でもないのに、眠気が起きるってどういうこと?
授業中に起こる眠気の原因はこれ
日曜日や休日の午後でも、眠気は起きます。
それは、あることが原因なんです。
それは、単調な環境に置かれた時です。
一日中テレビやラジオを見ていたり、本を読んでいたりすると、何度か眠気に襲われているってことはありませんか?
ある実験データがあります。
朝8時30分~17時30分まで3畳ほどの、隔離実験室を用意し、部屋の中には、冷蔵庫があり、中のものを自由に取ることが出来ます。
また、トイレも部屋の中にあるので9時間の間、部屋の外に出ることはありません。
そこでやるのは、単調な作業だけ。
その実験データーによると、眠気が周期的に起きていることが分かったんですよ!
それも2時間おきに!
そして、この隔離実験室と同じような環境に近いのが授業中や講演を聞いている時なんです!!
授業中や講演を聞いている時は、イスに座って、体を自由に動かすことが出来ません。
目にするものは机の上とか黒板の文字、テレビモニタだけ。
そこへ先生の声。
これは、まさに単調環境そのものです!
そして、単調環境に置かれた場合、眠気が2時間の周期でやってきます。
授業が始まる前は、ぜんぜん眠たくなかったはずなのに。。。
イスに座って、話を聞いているとやっぱり眠気が襲ってくる。。。
つまり、授業や講演が眠いのは、この2時間周期の眠気が犯人だったのです!!!
なので、朝でも単調な授業であれば眠気がやってくるってことですよね。
そもそも私たちはなぜ眠くなるのか?
眠くなるのは自然の摂理。
眠気が生じる最大の理由は、生体のリズムにあります。
私たちは何もしなくても、夜眠たくなって、朝起きるという活動をしていますよね。
生体リズムは私たちの体温とも密接に関係していて、夕方は体温が高いので、眠くなりにくく、明け方は体温が最も低くなるので、眠気もピークになります。
だから、明け方の時間は夜勤労働者の居眠りが多く、自動車事故や産業事故、医療事故が多発してしまうってことが起きてしまうんです。
でも、授業や講演があるのは早朝でもないし、眠くなるのは、特に午後からの授業がピークの時が多い。
特にお昼ごはんを食べた後も眠たくなります。
午後に眠たくなるのはなぜ?
お昼下がりって気分的にも眠くなりますよね。
特にお昼ご飯を食べた後なんかは、お腹がいっぱいになってしまってそのまま眠ってしまいたい。。。
では、なぜ午後は眠くなってしまうのでしょうか。
昼食後は眠気が強くなるのは当たり前
ここに、お昼ご飯の内容が午後の眠気に影響する!という研究報告があります。
- 流動食やお水を摂取しただけでは、眠気はそんなに起きない。
- 固形食を摂取すると眠気が高くなる。
- 脂肪を含む食事をとると、その5時間後に眠気が高くなる。
- 高カロリーの食事をとると、低カロリーの食事をとった時よりも眠気が高くなり、居眠りが増加した。
つまり、高カロリーの食事をした後は、より眠くなってしまうんですね。
でも、実は、昼食をとらなくても、同じように眠気がやってくるって知ってました?
昼食を食べなくても、午後は眠たくなる?
実は、お昼ごはんを食べなくても、お昼ご飯の内容にかかわらず、午後は眠くなる!という研究も報告されています。
昼食を抜いた時や、昼食を普段よりも2時間前に食べた時でも、昼食を普通にとった時と同じように、午後には眠気が起こったというのです!
また、食事や日中の活動の影響を取り除いた場合。
例えば、一日中ベッドに寝ているまま1時間ごとに少量の食事を取り続けた場合も午後には眠気が生じました。
ちょうど、お昼ご飯の後は、早朝の最低体温の半日後に起こるので、半日リズムが存在するんじゃないかと考えることもできます。
でも、この半日リズムって、まだ謎で、はっきりと明らかになっていません。
確かに、思い起こすと、午後だけじゃなくて、午前中の授業の時だって、眠くなってしまうこともあるよーな?
そしたら、眠気は生体リズムのせいなんだから、仕方がないんだよー!と生徒側からしたら言いたくなるけど、それもちょっと違うってことになります。
まとめ
先生や講師の方には、一方的に話をするのではなく、学生や聴衆をランダムに指定したり、意見を求めたりして、単調な環境をなくせば、生徒たちの眠気を改善することができますよ。
また、日曜日なども一日中テレビやラジオをつけっぱなしにして、気がついたら夜になっていた~ということになってしまいがちなので、体を動かしたり、楽しいことをしたりして、充実した休日を過ごしましょう!