日々の生活の中で「同じことをしているはずなのに、なんであの人は上手くできるんだろう?」と疑問に思うことないですか?
パソコンのキーボードのタイピングが早い。とか、自動車の運転が上手い。などなど。
ちょっとしたことから、音楽家のピアノ演奏や陶芸家のろくろ回しといった芸術的な技能。
スポーツなどの運動技能もですね。
遺伝、生まれつきだよ。って思うかもしれませんが、それだけでこんなにも差がでるものでしょうか?
実は、スポーツにも睡眠が深く関わってくるのです!
「ワザやコツの記憶」こうした体の記憶力を高めるにはどうすればいいでしょうか?
スポーツと睡眠の意外な関係について書いていきたいと思います。
スポーツを上達させるにはレム睡眠が重要!
スポーツで大切な「ワザやコツの記憶」を高めるために重要なのはレム睡眠です。
作業や運動のための手足の使い方、力のかけ方やバランスのとり方など、体のコントロールについての記憶は、レム睡眠の時に脳にインプットされます。
レム睡眠は比較的浅い眠りのことで、体は眠っていても脳は動いている状態の睡眠。
ところが、睡眠が不足していたり、睡眠の質が悪かったりすると、このレム睡眠ができなくなっちゃうんです!
睡眠不足だとレム睡眠が少なくなってしまう
なぜ、睡眠が不足するとレム睡眠ができなくなるのかというと…
睡眠が十分に取れない状態が続くと、「眠れる時にふか~い睡眠にして、脳の回復をしなくちゃ!」という、生命維持の本能が働くから。
深い睡眠はノンレム睡眠と呼ばれ、脳もお休みしている状態なんです。
つまり、睡眠不足になると、ノンレム睡眠が優先されてしまいレム睡眠は少なくなっちゃうということ。
こうなると「体で覚える記憶」が十分に脳にインプットされなくなります。
睡眠不足は、作業仕事や技術ののみ込みが悪くなる原因になりますし、スポーツの技術や能力を向上させることもできません。
どんなに頑張っても記憶として定着されないのですから、上達は難しくなります。
ワザやコツを会得しようと、寝る間も惜しんで練習するのは実は効率的ではないのです。
頑張ってるのに上達しないんじゃ、モチベーションも保てないですよね。
朝練は悪影響でしかない
さらに!
睡眠不足だけではなく、ある習慣が技能の向上の邪魔をしているんです。
それは「朝練」。
中学や高校の部活で定番のあれです。
特に、大会前などに少しでも練習量を増やそうとして取り入れられている「朝練」が、実は技能の低下を招いています。
技能の向上どころか、まったくの逆効果!
そもそも、朝は運動をするのにもっとも不適切な時間帯です。
脳の働きも体の働きも、まだ十分に上がっていない状態で、無理矢理に体を動かすからです。
筋肉の動きもバラバラでケガの危険性もありますし、体が動かないときに無理に動かしていると、ずれた筋肉の動きが動作イメージとしてインプットされてしまい、よくありません。
朝練は睡眠不足を招く
実は、朝練を頑張る子供ほど睡眠不足になっている傾向にあります。
朝や放課後の練習でグッタリ。
家に帰ると仮眠をとってしまって、そのせいで夜に熟睡できなくなってしまう。
そんな状態でも翌日には朝練のために早起きしなくてはいけない。
こんなサイクルが続いてしまえば、睡眠不足は確実!
十分なレム睡眠もとれないですよね。
これは子供だけでなく大人もそうです!
スポーツに熱心に取り組みたい人ほど、朝ではなく、午後や夕方の「体がよく動く時間帯」に集中的にトレーニングしましょう。
そして、夜はしっかり眠りましょう。
レム睡眠もバッチリとれて、日々の練習やトレーニングの積み重ねがパフォーマンス向上につながります。
アルコールは不眠にもつながる
睡眠不足のほかに、レム睡眠をできにくくしてしまう大きな原因は飲酒です。
もちろん、適量の飲酒は問題ありませんよ。
でも、大量のアルコールを飲むことは、レム睡眠の量を減らすだけでなく、レム睡眠の質も落します。
お酒をたくさん飲むことで有名なプロ野球選手が、あまり伸びないし活躍の場が少ないってご存知でしたか?
アルコールは自分自身の適量を知って、睡眠の妨害にならないようにしてくださいね。
まとめ
とにかく!
スポーツにおいても、手作業など技術が必要な仕事においても、レム睡眠は超重要!
日頃の努力を結果につなげるためにも、質の良い睡眠をとって、レム睡眠を充実させてみてはいかがでしょう。