眠りたいのになかなか寝付けない…。
そんな時、あなたはどんな対策をしますか?
ぬるめのお風呂で疲れをとる?
寝酒を少々?
人によってそれぞれの睡眠方法があるでしょう。
ここでは、運動と睡眠の関係について少しまとめてみることにします。
運動すれば睡眠の質が向上する
程良く疲れた方がよく眠れる…なんて聞いたことがありませんか?
・明日は大事な会議があるからしっかり眠らなきゃ。じゃぁ、今日は軽く体を動かしてから眠ろう!
・普段は時間が取れないから、土日の休みを利用。毎週末早起きして午前中しっかり動いて、午後はゆっくり体を休めるようにしています♪
ちょっと待って!その運動の仕方で本当によく眠れますか!?
1966年に、大学生アスリート10人を対象にした実験で、
- 午後に運動させる。
- 夜、寝る前に運動させる。
- 運動させない。
という、3つの条件のあとの深い眠り(いわゆる『ノンレム睡眠』)の数値を比べてみました。
運動しない時が30%なのに対して、午後に運動した時が40%まで上がりました。
夜に運動した時も、平均値よりは増えていますが、増加はほんの少しだけです。
安眠のために運動するなら午後がいい
この実験では、運動をしていない状態でも、ノンレム睡眠の数値が30%と高めです。
一般の人のノンレム睡眠の数値が20%程度です。
この差は、実験に集められたのがアスリートだったからではないかと指摘されています。
…ということは、
- 運動すると、ノンレム睡眠の数値が上がる
- 寝る前に運動をしてもあまりノンレム睡眠の数値はあがらないので、運動をするなら午後の方が効果的
- 普段から運動をする習慣のある人の方が、ノンレム睡眠の数値が高い
ということになります。
運動のやりすぎは睡眠の質が悪くなる
運動は睡眠の質を改善することがわかりましたが、タイミングによってはあまり改善しないこともあります。
例えばトライアスロンの後の睡眠では、途中で目が覚めてしまう時間が増えるなど、睡眠の質が悪化したという報告もあります。
疲れ過ぎて眠れない…といった経験がある人もいるのではないでしょうか?
このように、激しい運動はアドレナリンの分泌量が増えて興奮状態になってしまいます。
こんな状態では、体にストレスが加わってしまうので、かえって睡眠の質が悪くなってしまうのです!
睡眠の質を高めるには、運動の継続が大切
運動習慣のある人は、より深く安定した睡眠であることが、様々な研究によって示されています。
また、その特徴として、運動習慣のある人の方が、ない人に比べると睡眠時間が長いという結果も出ています。
こうしたことから、運動量はそんなに多くなくても、毎日運動すること。
これが一番大切になってきます。
習慣として運動を取り入れることが、質の良い睡眠にとって重要ということがわかります。
まとめ
それでは、簡単にまとめてみます。
- 睡眠の質を高めるための運動する時間帯は午後
- 寝る前に運動しても、質のいい睡眠にはつながらない
- 激しい運動は睡眠の質を悪くする
健康のために運動をするということは、メタボリックシンドロームの予防・改善などに役に立つことが知られています。
そして、睡眠の質の改善にも大いに役立っているのです。
平日は午後に運動する時間はあまりないかもしれませんね。
帰宅を徒歩にしたり、いつも降りる駅の一つ前の駅で降りて徒歩で帰ったり。
日常生活に上手く運動を意識的に取り入れる工夫をぜひしてみてください!